
ACTH治療とはなんですか?

主に点頭てんかん(ウエスト症候群)に対する代表的な内科的治療です。ACTH(アクス)と一般的に呼ばれていますが、その本体は副腎皮質刺激ホルモンです。
治療方法は筋肉注射です。注射部位は、乳幼児では大腿外側中央部(太ももの横側)が多く選択されます。注射の際はすこし痛みを感じますが、治療自体は、およそ10秒以内で終わります。
ACTHはもともと生体内で作られているもので、下垂体前葉のACTH産生細胞から前駆物質を経て産生、分泌されます。ACTHの合成、分泌は主に視床下部から分泌される副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)により調節され、ACTHは副腎皮質から糖質コルチコイドを含むすべての副腎皮質ホルモンの分泌を促進します。
ACTHは、点頭てんかん(ウエスト症候群)だけでなく、その他の全般てんかん(Lennox Gastaut症候群)やCSWS関連てんかん(徐波睡眠時に持続性の棘徐波をみとめるてんかん)などにも用いることがあります。