質問者

点頭てんかん(ウエスト症候群)の原因にはどのようなものがありますか?

ふくろう先生

様々な検査を利用することにより、約6割程度で原因が同定できます。原因が同定された患者さんのうち、約半数は出生前要因(生まれる前から備わっている体質など)であり、大脳皮質形成異常 (結節性硬化症など)や染色体異常症(ダウン症候群など)が該当します。次いで、出生時要因(分娩時に低酸素になった、など)で、低酸素性虚血性脳症、脳室周囲白質軟化症、周産期感染症などが該当します。さらに出生後要因が続き、急性脳炎・急性脳症後、脳腫瘍などが該当します。

原因を検索することは非常に大切です。原因の治療自体が必要な場合(例:脳腫瘍, 脳血管障害など)があります。次に、原因によって脳以外の臓器の健康管理・治療が必要な場合(例:結節性硬化症, ミトコンドリア病など)があります。最後に、原因の治療なしでは発作抑制・脳波改善が得られにくい場合(例:皮質形成異常, チャネル病など)があります。