質問者

新型コロナウイルス感染症の流行で心理的な負担があります

ふくろう先生

新型コロナウイルス感染症の流行により、特に基礎疾患があるお子さんをお持ちのご家族には、大変なご心労と思われます。

てんかん患者とその家族、およびてんかんの専門医で構成する一般社団法人SAChi(サチ)プロジェクト(登記準備中)と、てんかんのお子さんをもつご家族向け発作記録アプリnanacaraを開発・運営するノックオンザドア株式会社は、てんかんがあるお子さまのご家族205名のご協力を頂き、新型コロナウイルス感染症が与える診療、生活への影響調査を実施しました。

それによると、実際に新型コロナウイルス感染症による自粛生活で、以下に該当する患者さんが統計学的有意差をもって独立しててんかん発作悪化と関連しました。この結果からは、難治例で発作が悪化している、受診の抑制や自粛生活によるストレスなどが関係しているかもしれません。1.抗てんかん薬を4剤以上内服している患者さん2.何らかの遠隔診療をすでに実施している、もしくは臨時で実施している患者さん3.感染が心配なので通院・外出・ディ・学童への通所を控えた患者さん 

実施したい治療が先送りになったり、予期せぬ副作用が懸念され投薬変更が控えられたり、などが関係しているかもしれません。流行時に保育所や児童ディサービスが活躍していたことが、数多くのご家族にとって救われたとの声を聞きます。お子さんのストレス緩和のためにも、今後は積極的な分散登校などを考慮しても良いかもしれません。

【参考】

PR TIMES てんかんがある子どもと家族への影響とは?新型コロナウイルス感染症が与える診療と生活への影響調査レポート てんかん患者・家族とつくるプラットフォーム「nanacara(ナナカラ)」独自調査

が該当しました。

ご家族の誰かが感染した場合のお子さんの預け先のなさがあり、仮に預け先がみつかっても、お子さんを介した2次感染が懸念されることがあるのではと思います。これらは、当然の結果をいえるでしょう。

が該当しました。医療的ケアが必要なお子さんは、お子さんに合わせたケアが必要になることが多く、入院した場合に付き添いがないと思わぬ病状の悪化を認める場合があります。特に、てんかんのあるこどもは、突然症状(てんかん発作)が起こるため、常時気の抜けない介助が必要になる場合が多いです。医療的ケア児の付き添いに関する指針が必要とおもわれます。付き添いで入院できる体制や付き添い者(検査陰性)の健康管理に関する指針なども必要になるでしょう。

が該当しました。てんかん治療に難渋している、また医療的ケアを必要としている患者さんほど、病状悪化の可能性が高いため救急受診ができるのかどうか心配が強いようです。

新型コロナウイルス感染症にならないように、すでに何らかの遠隔医療を導入したうえで、さらに自粛生活を強いられている状況がうかがえます。かかりつけの病院で新型コロナウイルス感染症が流行したときなどは、

COVID19の院内感染拡大を防ぐために、救急外来診療を中止せざるを得ない場合があります。入院中の患者さんは様々ながん治療や難病治療のため入院しているので、新型コロナウイルス感染症感染が命取りになる可能性があります。てんかん患者さんは急に症状がでて、症状が長引いた場合(てんかん重積)は命に関わる状態になる可能性が否定できないため、「てんかんのあるこどもの救急受診に関する病院ごとの明確なアナウンス」が必要と思われます。

▶レポートの詳細:
PR TIMES てんかんがある子どもと家族への影響とは?新型コロナウイルス感染症が与える診療と生活への影響調査レポート | てんかん患者・家族とつくるプラットフォーム「nanacara(ナナカラ)」独自調査