本日の専門家はハチドリノーサイド都島の保育士、堀さんです。
居宅訪問型児童発達支援ハチドリノーサイド都島との出会い
妙佳 ハチドリさんの保育士さんということですが、ハチドリさんというのはどういった会社になるんでしょうか?
堀 ハチドリは体に重い障がいがあったり、病気があるお子さま、医療的ケアが必要なお子さまだったり、外出が困難…感染症にかかるために外出を控えていらっしゃるお子さまを対象として、居宅訪問型の児童発達支援としておうちにお伺いして、そこで発達支援を行うというのが1つ。
あとは「ハチドリハウス」と呼んでいるんですけど、施設で子どもたちを受け入れ、小さいお子さんだったら児童発達支援という形、大きなお子さまだったら放課後等デイサービスという形で施設利用をしていただいております。
妙佳 学生から卒業してからずっと保育士さんをされているんですか?
堀 そうですね。学生卒業してからずっと保育士です。合間でちょっと違う職種になったこともあるんですけど、基本はやっぱり保育士というのがメインでやっています。 最初に勤めた保育園から退職しまして、その時はまだ若かったので「他に何か自分もできないかな?」と他にちょっと興味がいきまして、とある劇団の裏方まで辿りつきまして、舞台を作ったり、舞台当日に裏で動かしたり、そういうようなスタッフをしていました。
その時は舞台裏の仕事をしながらも、「これ保育園に戻ったら発表会に使えるな」とか、規模は全然違うんですけれども、「ここを変えたら発表会でもいけるかな」、「この構成いいな」、「このバックいいな~」、「運動会だったり、発表会だったり、そういう見せ方とかに演出方法とかに使えるな~」といつか子どもと関わる仕事に戻った時に…!と思いながらやっていました。
妙佳 他の仕事をされても、子どもへの関心が頭の中にいつもある状態だったんですね。 その舞台関係のところから、もう1度子どもに接する保育士さんにまた戻るということですけれども、戻るきっかけは何かあったんですか?
堀 戻るきっかけは一番最初の保育園の園長先生から電話が掛かってきて、「知り合いの方が新しく保育園を開園されるから、そこのオープニングの職員として立ち上げ前からちょっと準備を始めたりというのをやってほしい」ということで、また保育士の仕事に戻りました。
しばらく保育士として保育園で勤めていたんですけれども、ある時に夏祭りに行った時に、私が以前担任していた先天性心疾患があるお子さんがご家族と一緒に来られているのに会いまして、「こんなに大きくなったんだ良かった~」という、すごい成長ぶりに感動したというか、安心したというか。そういうところからちょっと医療側の保育士を目指すようになりました。
そこからありとあらゆる小児病棟で働ける保育士というのを探しましたがなかなかなくて、また保育所に勤め直すということはあったんですけど、その間もずっと探しながら、ようやく空きが出たということで、医療センターの小児病棟の保育士になることができました。
本当に何の知識もなく病院に飛び込んだのではじめは手探り状態だし、見たこともないような装置を付けているお子さんがいて、本当に戸惑うことが多かったんですけど、その中でも関わっていくと、昨日はボールペンが持っていなかった子が今日ボールペンを持てるようになったとか、昨日はこわごわ私のことを見てた子がニコッと笑ってくれるようになったとか、少しずつ子どもに変化が見られてきて、自分がしていることが返ってくる。相手に与えるという言い方はいいのかどうか分からないんですけども、伝えたことやしたことを私に返してくれるようになったという、そういう反応が見られた時に、「あぁ良かった、ここに来て正解だった」というふうに思えて、最初の不安や怖かった気持ちとかを子どもに回収してもらったというか、子どもに助けてもらったのが本当に大きかったです。
妙佳 次はハチドリさんに転職という流れですか?
堀 はい。子どもが家に帰ってもどうして過ごしているのかな?というのがすごく気になっていたんですよね。病院にいる時は病院に行っている間だけでしか見られないので、おうちに帰ってどう過ごしているのかな、遊べているかな?学校行けてるかな?保育園行けているのかな?というのかすごく気になっていました。
そんなちょうど3年前にこの居宅型という訪問がスタートしまして、そこにも運良く声をかけていただき、今まで気になっていた家でどう過ごしているか、家で遊べてないんじゃないかな?学校へ行けてないんじゃないかな?と思っていたお子さんと関わることにつながってきました。
お子様の笑顔を見つける保育士に
堀 お母さんたちが「この子たちとどう遊んでいいか分からない、何が好きか分からない」というふうな声を比較的多く聞いておりまして、そこでいくことによって、「絵本好きなんだ。こんな小さいけど絵本を読んでもいいんだ」とか、「こういうものを目で追うんだな」とか、「こういうことしたら笑うんだ」というようなのが、お母さんも一緒に見てくださったり、遊んでくださったりする中でどんどん伝わっていくというか、お母さん自身も「こういうことして遊んであげたらいいんだな」というのが声としても聞こえたり、伝わってくるので、その辺がとてもうれしいなと思ったり、もっとその子の笑顔を引き出せるような遊びをもっと考えたいというふうに思ってくれるようになりました。
妙佳 堀さんはこの施設でも働かれていて、訪問もされているということですか?
堀 そうですね。施設でも子どもを受け入れて、そして訪問でもお家に伺って支援をしています。
ハチドリに来てから、てんかんのお子さんをたくさん見るようになったんですけれども、こんなに囲まれることはあまりなかったんです。今はてんかんのお子さんが多いので、まず本当に他のお子さんもそうですし、一般的な保育所に通われているお子さんに対してもそうですけども、本当に子どもたちの変化をよく観察するようになりました。音だったり、光だったり、温度だったり、服の模様だったり、そういうところも気を付けて過ごすようになりました。
ハチドリでは私のような保育士だけではなく、長年、小児医療や福祉教育現場で経験を積んだ看護師さんや園の聴覚士さん、そして音楽療法のスタッフがたくさんいまして、そこの人たちと一緒にペアを組んで訪問に行ったり、施設で子どもを迎えたりしています。いろいろな分野の専門家が集まって、子どもたちを支援し、サポートし、楽しく明るく過ごしておりますので、どうぞ皆さんハチドリへいらしてください。
妙佳 ハチドリさんを見学してみたいなと思った方、そして何かちょっと相談をしてみたいなという方、どのような方でも結構です。カタカナで「ハチドリ」と検索していただく。もしくはInstagramでは「ハチドリノーサイド 都島」というふうに入れて検索していただければ、Instagramで写真もたくさんアップされていますので、雰囲気も伝わるのではないかなと思います。ダイレクトメール、DMも受け付けてくれておりますので、遠慮なく皆さん連絡していただけたらと思います。
本日の専門家堀はハチドリの保育士さん、堀さんでした、ありがとうございました。
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