Vol.2 『発作のある子の幼稚園・保育園探しって』

本日のママさんゲストは大阪在住のハルさんです。 

発作のある子の幼稚園・保育園探しって 

妙佳 ご家族構成をお伺いしてもよろしいですか?

ハル 私と主人と3人の娘、3姉妹と、あと私の母のおばあちゃんがいるので6人家族です。

妙佳 今日はハルさんから「このお話をしたいな」ということでテーマを持ってきてくださったということですが、そのテーマからお伺いしてよろしいですか? 

ハル そんなにすごいテーマではないですけど、3姉妹の末っ子が難治性のてんかんでして、今年の春に年少さんの年齢になるので幼稚園とか保育園探しをしたんですけれども、その時にぶち当たった問題についてしゃべろうかなと思っています。 

妙佳 なるほど、初めての経験だったんですね。

ハル でも実は今までもてんかん児は発達の遅れがある子が多いので、早期から「療育が必要」と言われているんです。うちも病気が分かってからしばらくして居宅発達支援という制度を使って、おうちに保育士さんや看護師さんに来てもらって発達を促すことをしてたんですが、徐々に大きくなってきて免疫もつき始めたので、今は通う施設に移行しつつあります。でも、そこの施設も人数がすごく少なくて1人だったりとか、2人、3人ぐらいまでなので、できればそろそろ他の友達とも交流ができたらいいなと思って探してるんですけど。 

妙佳 今も通われてるけど、そこだとお友達がそんなに多い状態じゃないことが、もう少しこれからどんどん年齢を重ねるに当たってお友達もたくさん作れたり、そういう環境にちょっと移していきたいなと思っていたということですよね。 

ハル そうですね。多分、普通によくあるのは年少さん、年中さん、年長さんで3年保育が一般的だったりすると思うので、その年齢になってきたからうちの子も小学校に入る前にたくさんの友達と交流ができたらなぁと思ってるんです。 

妙佳 実際はどうですか?たくさんのお友達ということなのでまずは保育園に問い合わせをされた感じですかね? 

ハル はい。でも発作があるというだけで幼稚園とか保育園の入園はすごく難しいので、病気や障がいがある子の療育園と呼ばれる園を探しました。それでもやっぱりそこでも発作があるということで断られることもあれば、入園できても「お母さんと一緒にご出園してくださいね」とか言われたり、毎日は受け入れてもらえなかったり、短時間しか通えないケースがあることが分かったんですよね。 

妙佳 分かってはいたけどスムーズにはいかなかったという問題にぶち当たった感じですね。気分的には「やっぱり」という残念な感じもあったと思うんですけど、何か「こうなっていけばいいな」とかそういう気持ちも生まれたりしましたか? 

ハル 看護師さんのいる園では対応してくださるところが結構多いんですけど、いない園だと発作はとても怖がられてしまうんです。なるべく私たちも看護師さんのいらっしゃる園を選ぶようにしているんですけど、地域によっては常駐してないところもあるのでてんかん児の就園が難しいのが現状です。もし、そういう園でも入園前にしっかり話し合いの場とかがあれば、先生ができる限りの対応をしていただいて、もう少し園の間口が広くなるといいな、ありがたいなと思っているんです。もちろん人手が必要になるので難しいことも分かるんですけれども、もう少しだけ選択肢が増えたらいいなという願いがあります。 

妙佳 そうですね。やっぱりどうしてもほとんどの問題が保育士さんや看護師さんとか、人手が足りないところから生まれるものですもんね。 

ハル 園だけじゃなくて、世の中も病気のあるとかないとかにかかわらず、できるだけみんなが同じように過ごせる環境というのが、なかなかやっぱり難しいなと実感しています。

保育士になる娘の勉強をのぞいて分かったこと 

妙佳 以前、ちらっとお話を聞いた時に、一番の上のお嬢さまが、なんと保育士さんになられるということだったんですが、その辺のお話もお伺いしてよろしいでしょうか? 

ハル この春に長女が保育士になったんですけれど、学生時代の教科書の中に「てんかんを持つ子どもの保育上の留意点」というページがあって、「こんなことを勉強してるんだ」と思ってすごくうれしかったんです。もちろん命に関わることでもあるので簡単に思ってほしくはないですけど、必要以上に怖がらずにパパやママと一緒に向き合っていただけるとありがたいなと思っています。 

妙佳 やっぱり保育士さんもそこで勉強しているという事実が今回お嬢さまのおかげで分かったところもあるんですけれども、いっぱい話し合えたらいいなという感じですよね。 

ハル そうですね。「話し合いの場にもならないことも多い」と友達からも聞いたりするので、もう少してんかんを身近に感じてもらえるように私たち当事者家族も心を開いて発信していったり、寄り添っていただきやすいような対応をしなくてはいけないというふうには感じています。てんかんだけではなくいろんな病気があるので、学生の頃から「いろんな病気の子がいるんだよ」とか、さまざまな症状のことをちょっと勉強してもらって、そういう取り組みがどんどん増えて、どんな子どもでも同じような環境で一緒に教育を受けられるようになるといいなと思ってます。 

妙佳 ありがとうございます。すごく「うん、うん」ってラジオの前でうなずいている方がたくさんいらっしゃると思うんですけれど、またこのようにハルさんに今日お話しいただいた内容は伝えていかないと駄目な大切な内容だと思ったので、みんな「もういっか」と諦めずに何回も同じことを伝えていけるような、そういうラジオ番組も作っていきたいと思います。

ハル よろしくお願いします。

妙佳 今日は本当に大切なメッセージをお話していただいてありがとうございます。

ハル こちらこそありがとうございました。

妙佳 本日のママさんゲストは大阪在住のハルさんでした、ありがとうございました。

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