このページではてんかんに関するよくある誤解についてご紹介します。

ふくろう先生

(てんかんと診断されれば予防接種ができない)

発作コントロールの良好なてんかんでは、最終発作から2-3か月経過していれば現行のすべての予防接種を実施してもよいとされています。コントロールができていない場合でも、病状と体調が整っていれば、主治医判断で行うことができます。

メリット・デメリットをしっかりと判断したうえで行う必要があります。

ふくろう先生

(てんかんと診断されれば運転免許が取得できない)

ここ数年間、てんかんと自動車事故に関する話題が、メディアや新聞で大きく報道されました。てんかんのある人やご家族の皆さんにとりましては、運転免許取得について、ご心配のこともあろうかと推察いたします。てんかんと診断されたからといって、運転免許が取得できないわけではありません。適切なてんかん治療を受けており、病状を正しく申告し、発作の種類や頻度などに関して一定の条件がクリアできていれば問題ありません。詳細は継続的に診察している主治医に聞くのがよいでしょう。

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ふくろう先生

(てんかんは遺伝病である)

この誤解は根強いですが、てんかんは原則として遺伝病ではありません。遺伝の関連するてんかんはてんかん全体のうちわずか4-6%程度といわれており、そのほとんどが、薬で発作を抑えることができます。遺伝を心配するよりも、どのような種類のてんかんであるのか、診断を受けることのほうが重要です。最近では遺伝学的検査が飛躍的に進歩しているため、将来はより詳細なことが分かるかもしれません。

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ふくろう先生

(生涯にわたって内服治療しなければならない)

てんかんの種類によって異なりますが、てんかん全体で考えると、半分以上の患者さんで適切な期間内服を続けることで、治療を終結することができます。また、内服を継続していれば、発作なく過ごせる患者さんも多くおられます。

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