Vol.3 『コロナ禍で気づけたこと』

本日のママさんゲストは大坂在住のゆかちさんです。 

妊娠中に発覚した子どもの障がい

妙佳 ご家族構成をお伺いしてもよろしいですか?

ゆかち うちは主人と私と今年5歳になる息子と3人家族です。

妙佳 ということは、その息子ちゃんがてんかんなんですね。

ゆかち そうなんですよ。元々は心疾患を持って生まれてきて、その時は別に脳に異常はなくて、てんかんもなかったんですけれども、1歳の時に脳梗塞を発症して、それがきっかけに1歳4カ月でてんかんも発症しちゃったんですよ。おなかにいて、性別判断の時に「あ、男の子ですね」と言われたすぐに「ん?ちょっとおかしいぞ」となって、ちょっと心臓の動きがおかしい。本当にまだ小さい点なのに分かるんですよね。

妙佳 そうなんですね。

ゆかち 「心臓の動きがおかしいから今すぐ大きな病院に行ってほしい」と言われて、泣きながら大きな病院に初めて行って、それが子どもの病気が初めて分かった瞬間だったんです。 

妙佳 生まれる前のおなかのなかの時点ですね。その時は気持ちの持っていき方は? 

ゆかち いやーもうね…生まれるまでずっと泣いてました、毎日泣いてました。「何で元気に育ててあげられへんかったんやろう」とか、もう自分のせいにして「ごめんね、ごめんね」と毎日泣いてました。

妙佳 その時、ご主人とかは?

ハル 意外と男性ってそういう時に強いのか、おなかにやっぱり…私のおなかには動いてる赤ちゃんはいるけど、パパはやっぱり生まれてみないと分からないから「いや、そんな悩んでても、そこにおんねんからしゃあないやん」みたいな。

妙佳 それは逆に励ましになりました?

ゆかち なりました。多分2人で落ち込んでたら大変ですよ。 

妙佳 そうですよね。ご主人の存在も結構大きかったですか?

ゆかち めちゃくちゃ大事でしたね。

生まれてきてからの闘病生活

妙佳 生まれてきてすぐに手術なんですか?

ゆかち 2週間後に手術はあったんですけど、それも無事に終えて、1カ月ぐらいで退院してやっとお家に帰って一緒に過ごす生活が始まったんですけども。

妙佳 そこから先ほどのお話だと食べるのも結構?

ゆかち めっちゃ食べるの大好きで何でも食べてくれてて。 

妙佳 1歳の時に啼泣(ていきゅう)により心肺停止になるということなんですよね。

ゆかち 普通のえんえんという泣き方だったらいいんですけども、心臓が弱いので泣きすぎちゃって心肺停止しちゃって、その後すぐエクモを装着して、その後にちょっと脳梗塞を発症したというのにつながるんです。心肺停止しちゃってるので、約半日で脳梗塞を発症して、左脳は全部壊死しちゃって、右脳、小脳にも大きな梗塞があって、もう緊急手術になって全摘出で…「今夜生きられるかどうかも分からない」というふうに先生に告げられて、生きた心地しなかったですね。子どもはすごい生命力があって、もうそんな大変な中で乗り越えてくれて、でもその後にまた山場を告げられるんですけど、なんと3回。

妙佳 それはどれぐらいの期間の間に?

ゆかち 約3カ月。やっぱり脳梗塞になると、その後にいろんな脳の中で生じることがあって、その次に髄液が流れなくなって、次は水頭症といって、左脳の摘出の時に腫れがすごすぎて頭蓋骨を取ったままで帰ってきたんですよ。でもそれが逆に良くて、左の頭蓋骨がだんだん日に日に膨らんできて、なんか人間じゃないぐらいに脳が腫れて、先生に「なんか脳がすごい腫れてるんですけど何ですか?」と言ったら「脳梗塞によって髄液がうまく流れなくなって腫れている。髄液がたまっちゃって腫れているけど、頭蓋骨があったら気付けなくて中で腫れちゃってたら、結構危険な状態だったよ」と。だからもうそこはもう良かったなと思ってます。すぐに見つけて、すぐに手術対応できたので。

妙佳 その後にてんかん発症したんですか?

ゆかち そうなんですよ。やっぱり脳症があるとてんかんを発症しやすいということで、1歳4カ月の時に発症しました。その時にちょうど私はブログを書いていて、左脳を摘出しているので基本的には右半分は動かなかったんですけど、ある日、右手がものすごく動いてて、私は「右手が動いた!」と思って、うれしくてそのムービーを撮ってブログにアップしたんですよ。そしたら読者の方が「てんかんではないですか?」というふうにコメントくださって。

妙佳 その読者の方もすごい。

ゆかち びっくりしました。本当に感謝しかないんですけども。私はそれまで「てんかん」という言葉は聞いたことはあるけど、どういったものかも全然知らなくて、ちょっと先生に相談したら、脳波を撮ってみようかとなって、だから早く気付けたのが読者の方のおかげなんですよ。それ以降は元気にリハビリに取り組んでいるところです。

コロナ禍だからこそ気付いたこと

妙佳 本日のテーマは去年2020年(※ラジオ放送当時)「コロナだったからこそ気付いたこと」があるということなんですが、それを順に伺ってよろしいですか?

ゆかち 心臓のために次に手術があって、その手術のためには足を動かさなきゃいけない、そのためにはリハビリをしなきゃいけない。だけどコロナがあるし、外に出て感染したらどうしよう。でもリハビリを受けなきゃいけない…というので、選択に悩んだ時期でもあったんですけども、一応2年以内にはグレン手術という手術をしてるんですけど、それがもたなくなって、その根治治療であるフォンタンという手術をする予定ではあるんです。

フォンタンは足が動かないと駄目な手術なので、そのために今リハビリ毎日頑張っているんです。 外に出るのも大変だけど、てんかんがあるから一番は病院に行かないといけない。薬の調節も必要なので、月1回病院は行っているんですけども、子どもも私も病院に行って感染するのも怖いけど、自分がもし保菌者で周りの皆さんに感染させてしまったらどうしようかなという不安もすごくあって、マスクはもちろんして感染予防しっかりして病院に行ったんです。今、私はてんかん発作でnanacaraというアプリを皆さんご存じの使っていまして…(笑)

妙佳 nanacaraラジオですから。

ゆかち そうですよね。私もずっと使ってるんですけども、そのnanacaraの良いところは正確な情報を先生に見せることもできるので、私も1カ月の発作内容を携帯で先生にその日も見せようと思って見せた時に、小さな携帯だから先生と近付くじゃないですか。

妙佳 そっか、見せるためには近付きますね。

ゆかち 「あれ?ちょっと待てよ」と思って「今はソーシャルディスタンスをすごく言われてる中で、私はこんなに先生と近づいて大丈夫なのかな?先生にうつしたら本当に大変だな」と思って、それから受診後すぐにnanacaraサイドに連絡して「ちょっとこれどうにかしてほしい。こんな携帯を先生と近くで見れないです。」というふうに連絡をしたんですよ。本当にnanacaraのすごいところは、聞くだけじゃなしに利用者の声をしっかり形にしてくれるのがいいところで、だからこそ私も使っています。

妙佳 すごい。

ゆかち てんかんなんて本当に大事で、その1分1秒を記録に残せないと結局意味がないので、すごく私は利用してるんですけども。

妙佳 「実際にこれだけ近づかないと駄目なんですけど…」ということをお伝えいただいたんですね。

ゆかち 発信したら、なんと次のアップデートの時にはワンタイムパスワードといって、みんな個々であるんですけど、それを先生に転送すると、なんと大きな先生のパソコンで…。

妙佳 見れる?

ゆかち そうなんです。見られるようになりました。

妙佳 本当にコロナのことがなかったら、逆にそのソーシャルディスタンスということもなくてそのアップデートにもつながらなかったですね。

ゆかち 本当にそうなんですよ。つながらなかったので、悩むことだけじゃなしにコロナ禍になって発見することもあって、いいこともあるんだなとなりました。

妙佳 でも本当にnanacaraアプリはどんどんアップデートしてくれるということが生の声で聞けたので、それがすごく私もうれしいです。本日のママさんゲストはゆかちさんでした、ありがとうございました。

今回のnanacaraラジオの内容をYoutubeでも聴けます!

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