Vol8.てんかんのアプリを創ってみた件

本日はスペシャルバージョンでお届けします。今回の林さんはnanacaraアプリを患者さん、ご家族の皆さんと一緒に創っているノックオンザドア株式会社の林さんです。 

nanacaraアプリってどんなアプリ? 

妙佳 今日のテーマはnanacaraアプリについて2回に渡ってとにかく聞きたいと思っておりますので、余すことなくぜひお話しいただきたいと思います。まず最初にnanacaraアプリというものが一体どういうものか、もう知っている方もたくさんいらっしゃると思うんですけれども、今日初めて聞くよという人もいらっしゃるかもしれないので、ぜひ簡単にご説明いただけたらうれしいと思います、お願いします。 

 nanacaraアプリはてんかんのお子さまを持つご家族向けのアプリでして、てんかんの発作をアプリで簡単に正しく記録する。例えば家族全員に伝えることができたり、医師の先生に伝えることができたり、そういったアプリでございます。

妙佳 直接先生ともつながっているイメージですか?

 つながることもできます。診察の時につながって、ツーカーでやり取りができるみたいなイメージです。診察中にどうしても記憶が曖昧になっちゃうじゃないですか。今までは直近のことしか覚えてなかったところが、もし3カ月ごとに診察へ行っていたらちゃんと3カ月前にさかのぼって分かるのが便利です。 

妙佳 何かが起きた時に、その場で記録をして、その記録をもとに、先生にアドバイスをしてもらうという。

 はい。

どうして、てんかんアプリをつくったの? ~林さんのこれまで~ 

妙佳 元々こういったアプリの開発のお仕事をずっとされているということですか?

 私がこの会社を立ち上げたのは2018年7月なので、2年半ぐらい前です。その前までは16年間IT企業にいました。某IT企業にいまして、実はさらにさかのぼると実は元々音楽をやっていました。音楽の学校に行っていて、当時は着メロブームがあったのは知っていますか? 

妙佳 ありました~。

 私はその頃にIT企業に入って、着メロを作っていたんですよ。 

 妙佳 すごい!ミュージシャンを目指しながらITの会社で勤めていたというイメージですか? 

 そうなんです。当時、流行っていたのは小室哲哉みたいなコンピュータを使った音楽みたいなので、そういうコンピュータミュージックを学校で習っていて、着メロは習っていたことに結構似ていたんです。着メロの作業はCDを借りてきて、耳で聞いて、それを譜面に起こして、携帯で鳴らすという流れなので、仕事として楽しそうだなと思ってアルバイトで入りました。 

なんやかんや音楽のサービスがあったんですけど、そこの事業責任者をやらせていただき、その会社が女性向けのヘルスケアのサービスやいろんな薬局向けのお薬手帳サービス、母子手帳サービスなど、それをITで便利にしようみたいなサービスをどんどん生み出すことをやっていたんです。それを音楽事業と別の軸でやっていたので、途中から「そっちのほうをやってみないか?」と言われたのでやってみようかなと思ったんです

妙佳 音楽とは全く違うところにちょっと挑戦みたいな感じになったんですね。 

 私はその当時は医療のことも全然分かりませんでしたが、10年間は音楽をやっていて、残りの5、6年はそういったヘルスケアの医療のことに関わることに携わせてもらいました。 

妙佳 2018年にこの会社を立ち上げたということは、前の会社を退社して立ち上げてnanacaraアプリを作ったということですか? 

 そうですね。

どうして、てんかんアプリをつくったの? ~林さんの想い~ 

妙佳 辞めるきっかけは何かあるんですか?そこにいながらではできないものが何かあったんでしょうか? 

 前の会社でやっていたことがヘルスケアといわれる健康な人向けのサービスをやっていたわけです。そうすると日本人は病気になって病院に行ったとしてもそこまでお金はかからないじゃないですか。だから意外と健康な人はそういうサービスを必要としてないんです。例えば女性のダイエットとかは別ですけど、それ以外の健康は求めてないのであまりサービスは使われません。 

でも会社はそれを事業にしなくてはいけないからといって、無理に例えば薬局に売りにいったり、いろんなものを売りに行くんですけど、個人的にはそれ面白くないと思って、やっぱり使っている人が喜んでいる顔を見たいじゃないですか。本当に困っている人に使われたいじゃないですか。そういうモヤモヤがあった中で、その辞める直前にたまたま東南アジアに旅行に行っていて、「これ帰ったら辞めよう」と思ったんです。 

妙佳 その旅行が導いてくれたところがあったんですね?

 みんな自由なんですよね。東南アジアの人とかみんな自由で、カンボジアとか見るとみんな笑顔にあふれているわけです。「こういう笑顔を最近していないな」と思って、休み明けた後に上司に「辞めます」と言いました。

妙佳 やりたい道、そして目的が明確になってきたので、ここはいったん区切りをつけて新しい道でたくさんの人の役に立つような道に進もうというふうに決められたということですね。冒頭にも言ったんですけども、今回はスペシャルということなので前半はいったんここまでとなりますが、林さんにはこのまま後半の回にもご出演いただきたいと思いますので、後半もどうぞよろしくお願いします。

今回のnanacaraラジオの内容をYoutubeでも聴けます!

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